
https://www.vanilla-gallery.com/archives/2019/20191112a.html
2019年の11月12日より東京の
銀座にあるギャラリー ヴァニラ画廊にてイラストレーター、漫画家の山本ルンルンの個展が開かれます。
個人的にはとても嬉しい話だったので
皆さんにも山本ルンルンの魅力を伝えたく、今回記事にしようかと思います。
山本ルンルンとは

マシュマロ通信1
山本ルンルンは武蔵野美術大学短期大学のグラフィックデザイン学科を卒業した後、月間漫画ガロというカルト的(笑)な雑誌にてデビューを果たしました。
その後、いくつかの作品を連載し、TVアニメにもなりましたマシュマロ通信がスタートしました。
2004年くらいに放映されていたアニメで僕もこどもの頃に見ていました。
可愛らしいカートゥーン調のイラストとヨーロッパの街並みを意識したデザインに心を惹かれたのをよく覚えています。
絵の魅力
やはり特徴的な可愛らしいカートゥン調のイラストが魅力と言ってもいいでしょう。
本当に他に言いようがないくらいに可愛らしいのです。
僕にとっては一番の理想的な可愛さと言っても過言ではありません。
手法的には決して難しいことはしていません。
特別な技法は見当たりません。
色分けも強めな主線と色面の分割で行われており、影も極力、色相、明度差で表現されています。
グラフィックデザインではよく使われるような表現手法です。
Adobe Illustratorなどのグラフィックソフトをもっていれば容易く再現が可能です。
そこに特徴的なデフォルメとイキイキとした表情がイラストレーションとしての魅力を高めています。
特にデフォルメのデザインセンスが非常に高く個人的にはとても参考になりました。
ストーリーの魅力
山本ルンルンは非常にエンターテイメント性に富んだ作家です。
マシュマロ通信のような子ども向けの親しみやすいストーリーを紡ぐかと思えば、少し毒気のあるストーリーテラーでもあります。
誰でも楽しめるようなファンタジーとは違い、子どもの頃に味わった人間関係や狭いコミュニティの息苦しさ。そういった大人になって忘れてしまった痛みというものを呼び起こしてくれるのが山本ルンルンの魅力でもあります。
オリオンの街という漫画ではそんな子どもの独特の悩みや人間関係が色濃く描写されています。

オリオン街(1)
読んでいて
「ああ、この子幼くて痛々しいな」
とキャラクターにどこか遠い過去の自分を投影してしまいます。
そんな見に覚えのある突かれたら痛いリアルなファンタジーを味わうことができるでしょう。
まとめ
その可愛らしいイラストレーションとデザイン性の高さに僕はとても魅了されました。
そして、そのキャラクターたちが紡ぐストーリーはそれはまた優しく、時に毒をもって語られる。
優しいだけではないのがリアルな子どもの世界です。
何かしらのコンプレックスを抱えていたり、見栄をはってしまったり、ちょっとしたことで友達を傷つけてしまったり。そんな誰しもが経験した痛みを思い起こさせてくる作家です。
ぜひ、会期中に東京にいる方がいらしたらぜひ個展に足を運ばれてはいかがでしょうか?
ヴァニラ画廊
https://www.vanilla-gallery.com/archives/2019/20191112a.html

