
結論から言うとなれます。
デザイナーは必ずしも絵を描くことばかりが仕事ではないからです。
デザイナーの本質はコミュニケーションの設計です。
絵が描けるとはそのコミュニケーションスキルの一つでしかありません。
ではどうやったらデザイナーになれるのか?
そんな疑問について今回は書いていこうと思います。
まず、デザイナーとは何か特別な資格は必要としていません。
・デザイナーに必要なスキル
・スキルの学び方
・デザイナーにとって本当に必要なこと
デザイナーはコミュニケーションを潤滑にする仕事です
デザイナーの仕事はビジュアルを設計し、伝えたい情報を相手に伝えるコミュニケーションの潤滑油のような役割をになっています。
いかにスムーズに情報をストレスなく相手に伝えるか。
それは伝えたい内容によって、様々なビジュアルによるコミュニケーションが求められるわけです。
そこには当然ながら美術的なセンスというものも必要になります。
また、まだ手仕事でデザインを行っていた頃の時代は、絵具で色を塗ったり、文字を写植で行ったりなど
職人技術で作られてきました。
つまり、絵心をもち、技術的にも優れた一部の人たちによってデザインは作られてきたわけです。
そういった流れからも、いまだに、多くのデザイナーは美術大学や、デザインの専門学校を卒業してデザイナーとなります。
企業としても、採用に関してそれらの学校を卒業した人のみ面接をするということもある話です。
ですが、安心してください。
デザイナーになることに関して、美術系の学校を卒業したという要素はごく一部の素養でしかありません。
デザイナーの本質はいかにコミュニケーションを潤滑に行える提案を行えるかにあります。
そう言う意味で、絵心と言うものを理由に臆する必要は決してありません。
美術系の学校をでたからといって優れたデザイナーになれるかと言ったら全く違う
— さわたり (@orphan78575131) October 10, 2020
絵心はほんの一要素に過ぎない
デザインはあくまでコミュニケーションをいかに潤滑に行えるかを設計する仕事だから、
極端な話をするなら他人を思いやれるような
「気が効く人」にこそ一番適性があると思います
今はデジタル上でデザインが行える時代です。
フォントさえあれば文字はいくらでも検証できますし、色を変更するのも簡単に行えます。
レイアウト検証も昔に比べれば格段に効率化されています。
つまり特殊技能を補えるだけの要素が十分に現代にはあふれているということです。
そして、その技能は努力次第で誰しもが身に付けることができるのです。
デザインソフトの技術は必須
逆に言うとデザインソフトの習得は必須の要素です。
昔のデザイナーは絵の具で色つくったり、写植で文字の版下をつくったりなど、それこそ職人にのみ許された職業でした。
しかし、今のデザイン作業はPC上でおおよそ完結してしまいます。
そのデザインの絵作りをするためのソフトがillustratorとPhotoshopになります。
ざっと解説をします。
- Illustrator
文字の装飾やイラストを作ることができるソフトです。基本的にはこのソフトでレイアウトなども検証したりしていきます。紙媒体がメインのデザイナーには間違いなく必須のソフトと言えるでしょう。 - Photoshop
写真などの色味やコントラストを調整したり、全く別の写真と写真を合成するのに使うソフトです。また、webのデザインを行うのにも適性があり、こちらも必須のソフトとなります。
詳しく説明するのは本筋からそれてしまうのでこれくらいにしますが、
この二つのソフトによって皆さんの日常に溢れているパッケージや広告ポスター、webデザインなどが作られているのは間違いありません。
これは日本だけでなく、ほぼ全世界において統一と言っていいでしょう。
前提として、ウェブデザイナーやグラフックデザイナーなど、その領域は多岐に渡ると思いますが、 使っているソフトは基本的にAdobe社で開発されているIllustratorやPhotoshopなどのソフトです。 […]
スキルの身につけ方
それではまずこの二つのソフトを購入したとしましょう。
次はこのソフトを使えるようにならなくてはいけませんよね?
昨今はネットでも有益な情報が山ほど溢れています。
(もちろん適当な内容も溢れています……)
テクニックなどを紹介するブログなど、なかなか為になることも多いのですが、がっつり勉強するというよりかは、触りの部分を教えてくれるという印象なので、学び始めにはあまり向かないかもしれません。
ネットの印象として、そう言った触りしか教えてくれてないサイトが溢れている気がします。
ネットの無料情報だけで、完全にマスターというのはなかなか難しいのが実情ではないでしょうか。
本屋でもIllustrator、Photoshopの教習本は山ほどあります。
ただ、言ってることは同じなのでどれを買ってもいいと思います笑
あえて、おすすめするなら
チュートリアルのついている教習本が良いと思います。
ただ、皆さん思い当たる節があると思いますが、一度つまずいてしまうとなかなか自分一人で解決するのが難しいですよね?
本などの弱点はここにあると思います。
教えてくれる人がいないと言うのはものすごく不便です。
そこで僕がオススメするのはudemyなどの通信講座です。
これはスキルを持った人が動画でわかりやすく解説をしてくれると言ったサービスで、その動画を購入した人は質問もし放題と言う仕組みになっています。
これであれば、動画を見ながら進められるし、分からないところでつまずくこともないと思います。
ただ、動画は有料になってしまうので、その点は慎重に検討しましょう。
実績づくりとポートフォリオ
ある程度、スキルが身についたら次に用意しなくてはいけないものはポートフォリオです。
つまり自分の実績紹介です。
実績は、その人に何ができるのかが明確にわかるので、デザイン会社から企業の宣伝部に到るまで、面接の際に提示を求められます。

これが次につまずきやすいポイントです。これを解決するには大きく3つほどあります。
1想定でデザインする
これはシンプルに自分自身がクライアントとなって課題を想定し、デザインを作るというものです。
例えば、ある架空の海産物を扱う企業があります。
そこには会社のロゴがありません。
なので、その会社を象徴するようなロゴを作りました。
さらにロゴの展開として、名刺や封筒、その会社で販売されている海産物の商品のパッケージデザイン、その会社の新聞広告やポスターなど作ってみましょう。
一通り出来上がったら、それは立派な実績になります。

このような意見が出てくるかもしれませんが、そんなことありません。
なぜなら、誰しもが最初から「仕事」としてデザインができるわけないからです。
むしろ、そういった取り組みを自主的に行う点をみても評価すべき実績と言えるでしょう。
こういった想定で重要なことはどこまでリアルに想定し、そしてその作品の完成度が高いかです。
想定の会社のロゴを作るなら、その会社はどこにある会社でどういった特徴があるとか、とことんリアルに想定していくのが大切です。
そういったお客様の情報をデザインしていくのがデザイナーだからです。
もちろん、この例は架空でなくてはいけない訳でもありません。
1からお客様のことを全てを考えていては前に進みませんよね
そこで、まず最初はすでに存在している企業をモデルにしてしまうのが良いでしょう。
その企業の良いところと悪いところ。現状のデザインやカラートーンなどを分析してリブランディングしてみる。
それをしっかりやり切るだけで、ものすごく力になります。
デザインの良し悪しはこの時点では大した問題ではありません。
未経験者を面接してくれる時点で、そこのレベルは加味してくれるものです。
明確な理由の元で、そのデザインになったことを理論整然とプレゼンすることができれば良いのです。
2コンペに参加する
これも分かりやすいですね。
例えば、グラフィックであれば、新聞広告賞は毎年行われています。
朝日広告賞などが良い例ですね。
こちらは一般公募なので誰でも参加できます。
その分、競争率も高いですが、
こういったコンペに全力で挑んだものも立派な実績になります。
賞なんて取れたら良いやくらいで挑むのが丁度良いです笑
割と特別な撮影やイラストが無くとも、トンチの効いたコピーや大胆なレイアウトで受賞している方もいるので、入賞の可能性もなくはないと思います。
他には、ランサーズやクラウドワークスなどのコンペ式の仕事の受注です。
こちらはお客様がコンペ式で仕事を依頼して、それに勝てば仕事として受注することができるというシステムになっています。
仕事なので勝てば報酬も貰え、実績にもなります。
提案は10回まで行えるので、本気で取り組めばそれなりに勝ちが見込めるとは思います。
ただし、コンペ式というのもあってかなり競争率が高く、またコンペに出した作品がライバルにも丸見えになるので、パクリなども横行しているので注意が必要です。
締め切りギリギリに提案するなどくらいしか今の所、対策がないので少しもどかしい実情があります。
余談ですが、ロゴの提案は本当に競争率が高く、受注が目的であるなら、紙面のレイアウトやwebバナーなどの方が良いと思います。
中には化粧品などのパッケージなんかもあったりするので、チャンスがかなり転がっています。
デザイナーにとって本当に必要なこと
これ真理だと思うんだけど、気が利く人はデザインが上手い
— さわたり (@orphan78575131) September 30, 2020
デザイナーにとって本当に必要なことは他人に対して、気が利くと言うことです。
気が利くをより具体的にすると、
他人に対して思いやりがある
と言うことです。
デザインはコミュニケーションの潤滑油です。
そのためにビジュアルを設計していくのです。
これの一番の根幹は他人にどれだけ思いを寄せて、ストレス無いように配慮ができるかと言うことなのです。
このことはどれだけ時代が過ぎようと変わることのないデザインの本質なのです。
それを念頭にデザインをしていけば自ずとデザイナーへの道は開けていくことでしょう。
まとめ
今回は美大、専門でていないけれど、デザイナーになりたいと考えてる方に向けて書かせていただきました。
美大、専門はデザイナーになるための一要素にすぎません。
デザイナーの本質はいかにコミュニケーションを潤滑に行える提案を行えるかにあります。
そう言う意味で、絵心がないからと理由に臆する必要は決してありません。
今ではそれを補えるだけのデザインソフトが充実しています。
本当に大切なことはデザインを必要にしてる人たちに対しての配慮、真心にあります。
それを念頭に考えていけば、自ずとデザイナーへの道は開けていくとおもいます。
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