文字は人を惹きつける!タイポグラフィーとデザインについて

タイポグラフィーを説明すると「目的に合わせて、読みやすさや美しさを追求する技術」と言えるでしょう。
これは文字を主体に見せたりすることも意味します。

 

このタイポグラフィーはデザインの歴史において最も重要な要素となります。
言語はそれだけで意味をなす存在です。
それをいかに読みやすく、美しく、画面上にレイアウトしていくのはデザインそのものといってよいでしょう。

 

美しく、読みやすい文字はそれだけで人の視線を惹きつけます。

今回はこのタイポグラフィーについて解説をしていきます。

 

 

タイポグラフィーはデザインにおいてとても重要な役割を担います。
今回はタイポグラフィーとデザインの関係性やタイポグラフィーの例を紹介していきます。

 

 

タイポグラフィーは奥深い

 

タイポグラフィーと一口に言ってもその内容は千差万別です。
文字組、サイズ、形状、太さ、間隔、レイアウト、このように様々な要素の複合体がタイポグラフィー という技術です。
それ故に、デザイナーはこれらの細かの要素から目的に応じた選択が求められます。

 

そういう意味でタイポグラフィーは知識と経験が必要とされるので、とても奥深い世界なのです。

 

 

タイポグラフィーの歴史

デザインの歴史はタイポグラフィーの歴史と言っても過言ではないでしょう。
情報伝達の最もわかやすい術は言語による伝達です。

日本語が分かる人にはこの文章が理解できますよね?
しかし、言葉を短調に羅列しているだけでは人は読むことに対して苦を感じます。
だからこそ、見出しをつけたり、重要な部分を太字で強調したり、目次をつけたりなどの工夫をしているわけです。
これはデザインの事例として分かりやすいかと思います。

タイポグラフィーはそんな背景から生まれた手法です。
その始まりとされているのが15世紀のBlackLetterです。

 

 

BlackLetter

引用 https://jakerainis.com/blog/learning-blackletter-alphabets/

 

 

元々は聖書などの書物で使われていたのがこのBlackLetterでした。

 

しかし、この書体は印刷技術が広まるにつれて衰退していきました。
構造上、細いエレメントと太いエレメントが重なりあってできているため、刷されると文字が詰まってしまい大変読みづらいものになってしまうからです。

 

そこで新たに開発されたのがRoman書体でした。

 

roman書体

 

 

まっすぐな線と規則的なカーブから成るこの書体は、Blackletterに比べると格段に読みやすく、瞬く間に広まることとなりました。
このように求められる需要によって書体(タイポグラフィー)は開発(デザイン)を続けられてきたのです。
それは現代でも引き続き行われ、今はディスプレイ上で読みやすい書体の開発が盛んに行われています。

 

タイポグラフィーの歴史において外せないのがヤンチヒョルトとニュータイポグラフィーです。
こちらの記事で詳しく触れているので合わせてぜひ一読ください。

 

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タイポグラフィーの巨匠ヨゼフ・ミューラー=ブロックマン

 

タイポグラフィーを語る上で外せない人物がヨゼフ・ミューラー=ブロックマンです。
ヨゼフ・ミューラー・ブロックマン(1914〜1996年)は20世紀を代表するスイスのグラフィックデザイナーです。
いわゆる「スイススタイル」と呼ばれるデザインスタイルの走りの人物となります。

彼の功績の中でも特に大きいのレイアウト技法「グリッド・システム」の提唱です。

 

グリッドシステムイメージ引用 http://www.kenjisugimoto.com/index_7.html

 

このグリッドシステムはいかに読みやすく文字を組んでいくかにおいて指針となるシステムで、今もなお使われ続けているものです。
特に雑誌のデザインなどでは重宝しています。
全てのページをグッリドシステムでコントロールすることで大量のページに統一感を持たせているのです。
これはwebのデザインでも基本はグリッドシステムを用いてデザインを作り上げています。

 

グリッドによって配置を管理していくことで見やすさ、視線誘導を設計していく。
それによって作り上げられたタイポグラフィーは一瞬で心を惹かれます。

 

 

 

引用 https://three-inc.jp/wp_three/news/my-favorite-designer-design-agency/

 

こうした彼の残したグリッドシステムやチヒョルトの書体開発の歴史などが重なり合うことで、今のタイポグラフィーを形づくっているのです。

 

 

タイポグラフィーとデザイン

 

 

タイポグラフィーとデザインは役割的にはほぼ同じ意味を指します。
結局はどれだけ読みやすく、美しく設計をするかという話です。
デザインという大きな幹の中の一つがタイポグラフィーと言えるでしょう。

 

デザインという分野において一番の基礎がタイポグラフィーです。
読みやすい文字組、レイアウト、書体、こうした設計の延長線上に色、レイアウトなどが含まれていきます。
それ故に、デザイナーに最も必要なことはこのタイポグラフィーという技術と知識です。

 

これはwebであろうがグラフィックであろうがプロダクト、UIUXであろうが関係ありません。
なぜなら文字は最も重要な共通言語だからです。
人は生涯で必ず言語を習得し、それを使い続けます。
人生の根幹には言語が欠かせないのです。

 

 

タイポグラフィーの見せ方例

 

ここでデザインにおける文字の見せ方(タイポグラフィー)について少し触れてみようと思います。

 

ダイナミック

引用 http://pokos.hatenablog.com/entry/2016/03/22/220000

 

例えばこちらのデザインはタイポグラフィーを画面全体で構成する作りになっています。
紙面の中で文字を埋め尽くすことで、ダイナミックでインパクトのある印象に仕上げています。
その上で、細かな情報もきちんと構成し、遠目から見ると四角い箱組になるようエレメントを配置していることが伺えます。
これはブロックマンのグリッドシステムの応用と言えるでしょう。

 

 

立体表現

 

引用 https://asobo-design.com/nex/blog-45-7665.html

 

こちらのデザインは文字を立体的に組み上げていくことでポップで楽しい印象に作られています。
立体部分のシャドウが網点と線の集積で切り分けられているのが画面を面白くしているポイントでもあります。
立体という共通表現があるからこそまとまりを感じさせています。

 

 

 

文字の背景化

引用  https://mag.sendenkaigi.com/brain/201901/advertising-gp2018/014917.php

 

文字をあえて背景に置くというのもタイポグラフィーの有効な手段です。
読みやすさは一気に後退しますが、その分集積した文字群が背景の柄のように機能しています。
ここでも適当に配置するのではなく、グリッドを使ってうまく箱組みされています。
それによって整った印象になっています。
その上で、主となる写真が前に出てきます。
こういた手法は商品やモデルのみを印象付けたい時に効果的です。

 

 

手書き

引用 https://photoshopvip.net/81431

 

手書きでタイポグラフィーを使うのも有効な手段です。
画面の中で実写の写真と手書き質感という違和感を組み合わせることで、他のデザインにはない唯一性が生まれます。
やはり手書きは作り手の技量にかなり左右される上、時間もかかるというデメリットもありますが、それ故に他のデザインにはない
魅力を生み出すことができます。

 

 

 

 

まとめ

 

 

今回はタイポグラフィーについて記事にしました。

 

文字は、生かし方(タイポグラフィー)一つで主役になることができます。
そして、それは何よりも力強い武器となるのです。
極論、伝えたい内容をそのまま美しく組むだけでデザインは成立してしまうのです。

先ほどあげた例はタイポグラフィーのほんの一部に過ぎません。
デザインには必ず理由があります。
もし、今後何かしらのデザインを見かけたら文字に注目し、意図を読み解いてみてください。
デザインの新しい楽しみ方が見つかるはずです。

 

 

 

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